V.A. – Consumer Electronics #5


(L.White/DVD)

ベルリンで2003年に開催された「Consumer Electronics#5」においての英国パワエレの代表格、CON-DOMとGERY WOLVESのライブを収めたDVD。他の出演者はフライヤーによるとSTAHLWERK9、MK9。サポートだったのか、単独だったのかは不明ながらSLOGUNも出演していた模様(観客の中にその姿も確認できる)。
CON-DOMは「live manifestation of the color of a man’s skin」と銘打った、同名アルバム(白盤黒盤のLP&7EP×2セットという体裁にて、その題材を人種差別問題とした作品)収録曲からのセット。ステージには政治的な内容を含んだ引用映像が投影される。そしてMike R. Dandoは裸の上半身に白と黒の塗料をペイントし、観客にもペイントしてまわる。CON-DOMのライブは演奏というよりも、その社会的問題に対する意志表明であるかのようだ。ギリギリと唸るノイズに力強いアジテーション。ラストではノイズが途切れ、場内に歓声が響くのだが、その声を打ち消して声一本でアジを繰り返す。たった一人でこの緊張感を負う、Mikeのその立ち振る舞いに痺れる。
GREY WOLVESはTrevor Wardに機材担当のCON-DOMのMikeという二人編成。Trevorはスキンヘッド&ミリタリールックという出で立ちで、煙草をくわえながら、高揚するかのようにステージ上を歩き回る。その背後には某日本インディ映画をプロジェクションしているのだが、その日本サブカルチャー特有のポップなキッチュさが、GREY WOLVESのいかがわしさと妙に合っている。起伏ある展開の疾走感に満ちたノイズトラックと、挑発的アジテーション。インプロハーシュとは違う、異形的パンクとしてのパワエレである。サウンドによる文化的テロとしての終曲「Victory Through Violence」が嵐のように吹き荒れ、エンディングではゆるやかなポップスがBGMとして流される(ポップスのかかる中、Mikeが直立不動で立っていたのが何故か印象的)。
ノイズのライブはインプロとして提示するより、個人的にはこのように何らかのプレゼンテーションとして提示する方が興味が持てる。両者とも、音の完成度もさることながら、その熟練したパフォーマーとしての技量が光る素晴らしいライブである。

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