CHANGES – Fire of Life


(Hau Ruck!/LP)

普通のフォークとネオフォークを分つものとは何か。思想や題材、あるいはあの暗く淀んだ空気の匂いがそれを分つものなのだろうか。中世の歴史的モチーフ、儀式的モチーフ等々、アポカリプティックフォーク〜ミリタリーポップ〜ネオフォークと呼ばれるこれらの音楽の萌芽はノイズ・インダストリアルと同じく80年代に(ゴシック・シーンとリンクしつつ)生じた。中心的存在となるのはやはりDIJ、C93だろう。その独特な世界観の打ち出しは、「ノイズ」の政治的・文化的方法論と同一とは言えないまでも、共振する部分は多かったと思われる。しかし、その動向から隔絶した地点で彼等、CHANGESは既に存在していた。今日のネオフォークの隆盛の遥か以前、60年代末より活動を開始していたというCHANGESは、一旦は音楽から離れていたものの、近年になってM.Moynihanとの出会いにより浮上する。
素朴な、しかし力強いアコースティックギターの演奏と、強い意志を感じさせる歌声。飾りやギミックのない、ありのままの美しいフォークソング。退廃的な美しさを感じさせる多くのネオフォークグループと彼等の最大の違いは、聴くものをポジティヴにさせるその明るさと純粋さにある。たとえ命を落とす危険があろうとも、前に進むことを止めない義勇兵のような清々しい勇ましさ。サウンド的にはノイズ的要素は皆無であるが、オーディニズム/アサトルを背景に持つ彼等の世界観は奥深い。それは「ノイズ」の政治的・文化的方法論に近似するものとして解釈できる。60年代にはミリシア(民兵)にも関係していたという彼等が、どのような視線でこの世界を見つめているのか、この音楽から感じ取れればと思う。

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