Sutcliffe Jugend – Transgression


(Dogma Chase/LP)

不定形なパルスノイズの狭間から切り込み、即離脱する刺々しいヴォイスを呼び水として、各種エレクトロニクスにKevinの激情剥き出しのアジテーションが現れ、それらがズルズルに爛れた奇怪極まりない変態を晒し、聴くものを煽動するA面「Transgression」。異様な勢いはそのままに、プリミティヴな断続のなかで、駄目押しの致命傷的ダメージを与えるかのように、徹底した暴走を見せるB面「SJ-POP」。そして人間性の欠落した冷酷な電子音の反復によって、各種雑音+ヴォイスを串刺しにする「Playground」にて締める。同時期に各種発表されたSutcliffe Jugend新録音源の中でも、圧倒的なネガの彼岸に位置する強力さ。言葉で形容しても、全く形容し足りない規格外の違反的音楽/ノイズ。ここでSutcliffe Jugendは暴虐の果ての果てを突き詰め、具体的モチーフを消失せしめ、理性の介在しない純粋で真っ白な本能的暴力感情の領域へと到達している。内容面での暴虐の極みとは一見対極的な、厳粛かつ極めて美しいアートワーク(和紙&エンボス、小口の折り返し、ホワイトヴィニール)も素晴らしい。このアートワークの厳粛さは、盤面の暴虐が決して野卑なものではなく、気高く崇高なものであることを主張しているかのようだ。

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