VA – Shoot Shoot Shoot


(Lux, Re-Voir/DVD)

数年前に世界を巡回した(日本ではイメージフォーラムが配給)、60-70年代イギリス実験映画のプログラム”SSS”のDVDがLuxよりリリースされた。アメリカン・アンダーグラウンド映画における構造映画よりも、もっとフィルムのマテリアル性を前面に押し出した、ジダルの言うところの”構造的=物質主義的映画”が満喫できる。それはフィルムにおけるハードコアであり、ぬるい実験映画やビデオアートが永遠にたどり着くことの出来ない極点に存在している。ガイ・シャーウィンのフィルムリーダーを加工変調したフリッカー効果もともなう「At the Academy」、マルコム・レグライスのフィルム再撮による「ロジャーの犬」、長い反復の中でローキーからハイキーへの像の移行が進められるマイク・リジェットの「Shepherd’s Bush」、厳格に視覚と認知の検証を行い、それを二度繰り返す(全く同じ内容にて!これが良い!)ピーター・ジダルの「ホール」、被写体である女よりもフィルムの質感こそがエロティックであるステファン・ドゥースキンの「Dirty」(音楽は意外なことにブライヤーズ)など。コンセプチュアルかつ再撮/加工といったフィルムの物質性に傾倒した作品が多い。ここに収録されなかった傑作も多く、あくまで入門編的なセレクトであるが、あまり知られることのないイギリス実験映画を上手くまとめていると言えよう。…それにしても個人的にはやはりジダルである。是非ともジダル、そしてレグライスに関しては単独でのリリースを行ってもらいたい。あとFaust周辺とも因縁のあるデビッド・ラーチャーもソフト化して欲しい。広義の映像を思考する人間で、このDVDに関心を持てない者は偽物であると断言したいほどに必携、傑作。

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