Jim O’rourke – Scend


(Three Poplars/LP)

92年作、本盤はLP再発。盤面はクリアビニールであり、アートワークも美しい。フィールドレコーディング音を素材とした作品。大気の流れる音、車の走行音など、フィールド音はそのままの姿で提示されている。静寂が音楽の多くを占めており、集中して聴いていると何気ない日常音も甘美な音響に聴こえて来る。そして中盤から、いつものドローンがゆっくりと姿を現す。荒々しくも繊細極まりないドローンは、フィールド音と絡まりながら緊張の度合いを高める。この具体音と不安定な抽象音のせめぎ合いこそが本作の聴きどころ。次作と同じくフィールド音の使用頻度が高いので、フィールドレコーディング作品が好きな方にもお薦め。

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