Jim O’rourke – Some Kind of Pagan


(Sound of Pig Music/MC)

どうやらオルークの最初の作品であるらしいカセット。再発がかかったのか容易に入手。まだ新鋭ギターインプロヴァイザーであった時期の作品らしく、ギター主体の構成で、リバーブ以外のエレクトロニクスは用いてないらしい。
A面、やけに荒々しく打ち鳴らされるパーカッション(もしかしてこれもギターによるものなのだろうか?)のリズムに、細かいギターが加わる曲でスタート。そのシンプルさが微笑ましい。続いては爪弾かれるギターの小曲。そして残響フィードバックによるドローンと、引き延ばされたサウンドスケープ。そしてB面、まずは響き渡る軋み金属音に、特殊奏法ギターによるものであろうと思われる、発振音的なパルスがまとわりつく。即興にしては非常によく出来た、軋み系金属ノイズの傑作。やがてフィードバックを用いて、多少はギターらしい即興演奏の曲へシフトしてゆき、Mirrorのように幽玄なドローンへ突入。深いリバーブの霧の中、ギターによるドローンがレイヤーとして重ねられる。
彼のディスコグラフィーの中では、ギターインプロに分類されるであろう作品ながら、その構成のセンスの良さは特筆もの。即興演奏であることよりも、明らかにコンクレート的視点に立って制作されている。特にB面の見事な手腕に、後に音響作家として開花する才能が予感される。この最初の作品を聴いたことでオルークについては、自分の中で一区切りついた気がする。

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