MERZBOW – 抜刀隊 with Memorial Gadgets


(RRR/LP×2)

吾は官軍我が敵は天地容れざる朝敵ぞ、敵の大将たる者は古今無双の英雄で、これに従うつわものは、共に慄悍決死の士、鬼神に恥じぬ勇あるも、天の許さぬ反逆を、起こせし者は昔より、栄えしためし有らざるぞ、敵の亡ぶるそれ迄は進めや進め諸共に、玉散る剣抜きつれて、死する覚悟で進むべし。

西南戦争にて警視庁巡査によって結成された、日本刀にて武装した白兵決死隊「抜刀隊」の名を冠するコンクレート・ノイズの傑作。CDバージョンとは別テイクのオリジナル盤である。モンドなポルノ音源やゴツゴツした無骨な具体音(INA-GRM関係の音源?)を投げつけるように無軌道に吐き出す、アナログ時代のコラージュ的なMerzbowが堪能できる。しかし何と言ってもB面の抜刀隊〜ジャンク・ダキニに至る流れが興奮もの。抜刀隊の歌がまず引用され、しばらく延々とじらすように具体音が羅列され、終盤でノイズが抜刀隊の歌と一緒に立ち上がる様まで、とにかく完璧である。またアートワークも見事。日本において政治的モチーフを掲げたノイズ/パワーエレクトロニクスは殆ど皆無であるが、真意はともかく欧州の政治的なパワーエレクトロニクスに通ずる、そのモチーフ選択のセンスも興味深い。ちなみに抜刀隊の歌は後に「陸軍分列行進曲」として編曲され親しまれている。

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