L’Acephale – Mord und Totsclag


(Skullfucking Tapes/MC)

ブラックメタルとは社会へ対する断固たる態度表明であり、このバンドの場合、それはバンド名からもうかがえる。この態度は子供じみた露悪趣味とは異なる。このL’Acephaleはそのような社会的な意味で、興味深いブラックメタルバンドである。また、政治的思想性への傾倒を堂々と見せるMichael MoynihanのBlood Axis周辺人脈である、WaldteufelのMarkus Wolffがミリタリードラムで、本バンドに参加している(通常のドラマーはもう一名在籍している)。
未聴であるがL’Acephaleは「VA – compilation of Black Metal covers of Kazuki Tomokawa songs」にも参加しているとのこと(それにしてもブラックメタルと友川カズキ…、なぜそんなことになったのか)。本作はParasitic Recordsからリリースされた1stCDの、Skullfucking Tapesからのテープ版再発。典型的な劣悪音質プリブラを演奏するが、Burzumの影響の見いだせる厭世的で憂鬱なリフによる楽曲、そしてWaldteufelそのままのリチュアル・アンビエントやマーシャル・インダストリアル的な楽曲もあり。なかでも雷鳴のようなSEのなかプリミティヴなギターリフがミニマルに反復され、行進曲のように単調なミリタリードラムが打ち込まれるトラックなどは異形のブラックとして出色の出来。思想性を重視するようなノイズリスナー兼ブラックメタル愛好家に勧めたい作品。

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