David Tudor, John Cage – Rainforest Version II, Mureau


(New World Records/CD×2)

1972年に行われたチュードアによる「Rainforest Version2」とケージによる「Mureau」の、作曲家本人による同時演奏。要するにチュードアのライブ・エレクトロニクスに、ケージのヴォイス・パフォーマンス(というか鼻歌)が同時進行するという鬼のような内容である。
ここでケージはあらかじめ吹込んでおいたテープも使用している。チュードアの放つ電子音は相変わらず冷たく硬質であり、ケージのことなど全く無視して断続的に演奏する。対するケージも淡々と演奏を行う。この噛み合わなさが堪らない格好良さを生み出す。しかも CD2枚に渡ってコレである。このような同時演奏は、楽曲が非楽音や偶然性を取り込むことによって可能となった演奏形式であると言える。この演奏のなかで貫徹されている非同一性、複数性とは、当時の芸術全般にみられたインターメディアの核心であった。

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