横浜トリエンナーレ 2008

本年度の横浜トリエンナーレの詳細が明らかになっていた。
http://yokohamatriennale.jp/
これは凄い。何と言ってもトニー・コンラッド、ヘルマン・ニッチが楽しみだ。是非関連イヴェントをやって欲しい。トニコンは噂に聞くロッテルダムでやった新作を上映して欲しい。ニッチは観客参加で血まみれパフォーマンスをやって欲しい。本当に楽しみだ。

Advertisements

FAUST (from GERMANY) LIVE IN TOKYO September 2008

Faust再来日の詳細が明らかになった。

前回の来日は大阪公演を観に行った。大阪ミューズホールでの記憶をたどってレヴューすると…

二時間押しで開場という事態であったが、会場に入って納得した。ステージにとどまらず、客席前方まで鉄パイプ、鉄板、チェーン、テレビ、ハンマー等々が散乱し、まるでノイバウテンかという工事現場さながらの状態。ステージ上には二つのドラムキット(メタルパーカッションが塔のように組み上げられたものと、ふつうのドラムキット)、シンセ類、そしてコンクリートミキサーが並ぶ。これでは準備に時間がかかるのも仕方ない。
まずは前座のマゾンナとソルマニア(ゲストヴォーカルも参加)が短時間で演奏を終える。明らかに客の多くがノイズに対してギャップと不満を感じているのが、雑談の中から感じ取れる。東京では非常階段とメルツバウ&カルコフスキーも出演していたらしいが、クラウトロックとノイズが共通するのは、あくまでノイズ側の聴き手の意識においてであり、一般的なプログレファンにとってはこのブッキングは苦行であったのかもしれない。
そしてFaustの登場となるが、ザッピのパーカッションによる機械的な反復のリズムのうえで、ギターやシンセによるノイズ等がダラダラと垂れ流されるという、ノイバウテンの悪影響下にあるインダストリアル寄りの演奏だった。それでも巨漢のザッピがせわしなく動き回りながら鉄を打撃し、グラインダーをかける様は迫力があった。また爆竹や花火も大量に使用し、ガラスも派手に割ったりしていて、それだけで見ていて面白い。クライマックスではTotEからのライブ盤そのままに、グレツキの楽曲をBGMにザッピがハンマーでテレビを破壊するという演出。こう書くと子供っぽい破壊パフォーマンスかと思われるかもしれないが、違う。そこにはもっとシンプルな、まるで壊すのが単純に楽しい的なバカバカしさ、あるいはダダ的精神がある。
しかしFaustの良さは、反音楽の部分とポップな部分が分裂したまま併置された捩じれた音楽構成にこそあったのであり、反音楽的なインダストリアルの部分のみ強調されたステージは若干もの足りなかったのも正直なところだ。
付け加えるなら終演後、ライブハウスのスタッフが「これどうするよ」って呆れていたのが気の毒だった。

今回の再来日は2ndからの楽曲もやるということなので、反音楽の部分とポップな部分が分裂したまま放り出されるFaustらしさを観ることができるのではないかと、大いに期待している。

Moritz von Oswald Trio @ 鰻谷 燦粋

Moritz von Oswald Trio, Fumiya Tanaka
2008/7/12
鰻谷 燦粋

初めて訪れる心斎橋は燦粋。ミニマルかつ幅広い選曲の前座DJをひとしきり楽しんだ後、ラウンジでだらだらと雑談に興じる。しばらくすると唐突にMoritz von Oswald Trioのライブが始まった。
Moritz von Oswald Trioの編成は、Moritzがステージ右手でミキサー、シンセ、エフェクター、PowerBookに囲まれており、Max Loderbauerはステージ左手でモジュラーシンセが乗った机に向かう。そして中央のドラムセットにはVladislav Delayが座っている。
以下、オフィシャルに報じられていた今回のメンバー編成。
Moritz von Oswald (Basic Channel) on Electronics & Mix
Vladislav Delay (aka Luomo) on Percussion
Max Loderbauer (Sun Electric, NSI) on Modular Synthesizer

その音楽は、まずMoritzのPowerBookより実にゆっくりと、シンプルに繰り返されるリズムトラックが送出され、そこにMoritzとMax Loderbauerのシンセによる音響が重ねられる。さらにVladislav Delayの叩くメタルパーカッションの軽やかな響きが上モノとして散りばめられる(彼は重いリズムは叩かず、あくまで上モノであることに徹していた)。リズミカルなインプロヴィゼーションによる、Basic Channelの発展形。これらを最終的にMoritzがミキシングし、束ねていたようだ。
ダブ色は思ったほどに強くなく、淡々とした展開で、どことなく現代音楽的ですらある。椅子に座ってじっくり聴きたいタイプの音楽だった。客も客で、少しでも盛り上がれる所をみつけて盛り上がろうとするが、あまり踊れるような音楽でもない。前後のDJがフロア向けのクリックハウスやミニマルテクノだったので、ここまで地味だとコントラストが強烈である。
結論としては勿論楽しめたのだが、この音楽形式に過去のBasic ChannelやRhythm & Sound程のインパクトがあるのかと言えばそれはない。もうMoritzは、踊れるだとか乗れるだとかという理由のみで音楽に取り組んではいないのかもしれない(この日のライブがたまたまそうだっただけかもしれないが)。ミニマルテクノからミニマル・ダブへと、常にこの界隈の音楽に強い影響を与えてきたMoritzのこと、こうやってどんどん変化していく姿勢は肯定したいし、今後も聴き続けてゆきたい。

THE SEASONS – 牧野貴新作上映会

明後日、牧野さんの上映会がある。ちょうど表象文化論学会で東京にいることもあって、第二部の終了後、牧野さんとトークをさせて頂くことになった。私なんかでいいんでしょうか。

『THE SEASONS-牧野貴新作上映会』
会場: アップリンクファクトリー
料金:¥1,000(1ドリンク付)※各部入れ替え制
日時:7/6(日)18:30/19:30
第一部/18:30
「No is E」
「THE SEASONS」
第二部/19:30
「Elements of Nothing」
「THE SEASONS」
http://www.uplink.co.jp/factory/log/002668

実験映画史的に、あるいはノイズ音楽的に牧野さんの作品をどう読み解けるのか、いろいろお聞きしたいと思う。