Down In June – Covers… Death In June


(Neros/CD)

Down in Juneはスウェーデンのグループであり、男女三名のメンバーからなる。Down in Juneという名の通り、ここにおさめられた楽曲は、そのほとんどがDeath in Juneのカヴァーである(両者の共作も収録されている)。リリースはDeath in June絡みのNERアメリカ支部Nerosより。
本作では原曲は解体され、見事に新しい楽曲として生まれ変わっている。男女のヴォーカリストを擁していること、よりポップなアレンジを加えていることなどが、結果的に原曲の持っている普遍的なトラッドのようなメロディの良さを、明るい方向へと開花させている。どれもこれも面白い解釈が行われているのだが、私個人は「Kameradschaft」のカヴァーが特に良いと思えた。か細いギターの爪弾きに弱々しいヴォーカル、そこから広がりを持たせたパートへと、ゆっくりと展開してゆく。例えるならば4AD系列の女性ヴォーカルのグループによく似ている。
それにしてもDown in Juneのスタンスは独特だ。このスタンスは一見してカヴァーバンドのそれである(まるでZEPのカヴァーバンドのように)。しかし、彼らは単なるファン意識に立脚したカヴァーバンドではない。彼らの解釈が余りに強いのだ。しかもDown in Juneとしての固有性を出すことはDown in June自身を輝かせるとともに、Death in Juneの象徴性をも輝かせる。この関係から、もはやDown in JuneはDeath in Juneのアバターである、ということが出来るだろう。

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