FLAME / FRAME ダブル・フレーム

Flame〈揺らめく焔・融けゆく光〉、Frame〈映画の構造、その解体〉2つの視点から、映画の本質にラディカルに迫る60・70年代の短編実験映画を特集上映します。

■会場:同志社大学寒梅館クローバーホール
問い合わせ:同志社大学今出川校地学生支援課 075-251-3270
http://www.doshisha.ac.jp/students/support2/kaprog/clover/

6月28日(火) 18:00開場/入場無料/ビデオ上映
18:30 [Flame]
パット・オニール 〈7362〉10min 1965-67   
クルト・クレン〈4/61 Mauern Pos.-Neg. und Weg〉6:09min 1961 , 〈17/68 Grun-Rot〉2:56min 1968, 〈32/76 An W+B〉7:42min 1976
マルコム・レグライス 〈Berlin Horse〉8min 1970

19:20 [Frame]
クルト・クレン〈3/60 Baume im Herbst〉5:03min 1960
飯村隆彦〈1秒間24コマ〉10:35min 1975-78, 〈1コマの長さ〉11min 1977
デイヴィッド・クロスウェイト〈The Man With The Movie Camera〉8min 1973
マルコム・レグライス〈Little Dog For Roger〉12min 1968

大体の作品は持っているので、上映も観ずにプログラム意図を想像してみると、この「Flame:揺らめく焔・融けゆく光」と「Frame:映画の構造、その解体」という対称的な括りは、前者がフレーム内部の光が描くイメージの問題として、後者が1秒間24フレームの運動がもたらす映画的メカニズムの問題として浮かび上がる。

まず前者は「揺らめく焔・融けゆく光」というタイトルのとおり、オニール の「7362」におけるシンメトリーでグラフィカルな抽象性によってはじまり、クレンの「4/61 Mauern Pos.-Neg. und Weg」「17/68 Grun-Rot」「32/76 An W+B」における現実的物質(岩肌、瓶、風景)のイメージ――その輪郭の抽象化へと繋げられる。そして揺らめく光は、レグライスの「Berlin Horse」におけるイメージ変換の果ての眩い光彩へと至る。後者は「映画の構造、その解体」というタイトルが示すように、木々を捉えたショットを複雑に解体・再構成してみせたクレンの「3/60 Baume im Herbst」によってはじまる。そして、飯村の「1秒間24コマ」と「1コマの長さ」は、映写機という機械が生成する映画的時間を数学的な構造によって厳密に計測することで、映画的時間の幻惑性を暴き出す(そこで観客は数学的な構造をカウントしながら映画を観ることになる)。続いてのクロスウェイトの「The Man With The Movie Camera」では、二枚の鏡によって撮影行為の場における関係性が浮かび上がってくる。最後にレグライスの「Little Dog For Roger」において、フィルムが流れることによって生成される運動が映しだされることによって、通常の映画においては潜在化されている映画的メカニズムが前景化する。

これは何とも格好良い、ラジカルなプログラムだと思う。現在の日本でクルト・クレンを上映しようと考える事自体がまず素晴らしい。そこに飯村隆彦を掛け合わせるとか、これまた素晴らしい。しかも無料とか、素晴らし過ぎるよ。こちらも開催が迫ったので再浮上。

Advertisements