町立久万美術館2012年度自主企画展 白昼夢——松本俊夫の世界

町立久万美術館2012年度自主企画展
白昼夢——松本俊夫の世界
http://www.kumakogen.jp/culture/muse/kikaku/index.html

 世界をどのようにとらえ、何をみるのか ――

 現代社会は、もはや映像なしには成り立ちません。それほどまでに、私たちの生きた20世紀が「動く時空間=映像」を手にいれたことは、決定的な事件だったのです。瞬く間に、絵画をはじめとするそれまでの表現群を総合するような可能性に満ちた映像の登場は、世界中で驚きをもって受け入れられ、やがて多様な表現方法が試みられていきました。特に、第二次世界大戦後、映像表現は、急速な進歩をみせる科学技術の恩恵を受けながら、次々と革新的な表現が発見されていきました。

 映像が作り出す「目眩(めまい)」は、社会化した人間の視覚を揺り動かし得る力をもっています。それは、単なる身体の一時的な失調としての目眩だけを意味しません。社会化された視覚の失調、その力がたとえ一時であるにしても、映像という虚構世界のなかで体験する「目眩」は、私たちの現実における認識の変容を強く促すはずです。本展覧会は、この視覚の変容について、日本における実験映画の先駆者であり第一人者でもある松本俊夫の作品群から、「めまい」や「現実と虚構」をモチーフにして描き出された松本俊夫のみる白昼夢について、映像資料や制作背景を伝える諸資料、映像理論の解説をもとに、観客自らが学び体験することを目的としています。

 本展では、さまざまな装置によって、展覧会自体が虚構であるかのように錯覚する、白昼夢としての展覧会を目指しています。

松本俊夫(MATSUMOTO Toshio / 1932- )
日本の映画監督、映像作家、映画理論家。元・日本映像学会会長。東京大学医学部から東京大学文学部美学美術史学科へと転部し、卒業したのち、映画プロダクション「新理研映画」に入社。アヴァンギャルドなドキュメンタリー映画を制作する。1961年には『西陣』でベネチア国際記録映画祭最高賞を受賞する。1969年には、『薔薇の葬列』で劇映画に進出し、現実と虚構の有様について表現し続けている。同時に、映像理論についても先駆的な研究をしており、多くの理論書を出版している。

展示:映像作品・実験映画の他、制作背景を伝える諸資料や松本自身の油彩など
会期:2012年9月8日(土)~11月17日(土)

久万美術館 http://www.kumakogen.jp/culture/muse/index.html
〒791-1205 愛媛県上浮穴郡久万高原町菅生2番耕地1442-7
Tel: 0892-21-2881

追記:
非公式ですが、有志によって展覧会アカウントが設置されました。
https://twitter.com/MatsumotoToshio

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