第17回文化庁メディア芸術祭 シンポジウム+『スペース・プロジェクション・アコ』資料展示

2月8日に開催された、第17回文化庁メディア芸術祭シンポジウム「映像の本質〜松本俊夫による作品群からメディアの現在まで」を終えました。今回のメディア芸術祭において松本氏は功労賞を受賞しており、それに関連して開催かれたシンポジウムでした。最初は「当日出席できるかどうか分からないから」という理由で、松本氏から活動歴の紹介を代役として頼まれた感じでしたが、直前になって「どうやら出席できそうだ」という事になったので、松本氏も急遽登壇することになりました。正直な所、私より松本さんが登壇されて、本人の言葉で話されるのが最善だと思っていたので、本当によかったです。

シンポジウムは第一部と第二部に分かれ、私が登壇したのは第一部。モデレーターは宇川直宏氏であり、松本諸作品を語り合うというコンセプトでした。最初、私が松本氏の活動歴をまとめたキーノートで簡単な解説を行い、あとは宇川氏と松本氏にお任せして、お二人で話を拡げてもらうというやり方で進めました。ちなみに第二部は宇川直宏氏、寺井弘典氏、西村智弘氏であり、こちらは現在に向けて話を拡げる事が意図されていました。

大雪のために予定が狂って、打ち合わせなしでシンポジウムに臨んだ割には、宇川氏の手腕のおかげで、最初期から最新作の『蟷螂の斧』まで上手くまとめられたと思うのですが、ご来場いた皆さんに楽しんで頂けたのであれば幸いです。以下にシンポジウムで使用した、松本氏の活動歴を簡単にまとめたキーノートを置いておきます。参考上映ができない作品についてはスチルで引用しながら紹介し、『西陣』『右眼』『薔薇の葬列』『アートマン』『メタスタシス』『モナリザ』『エクスパンション』『スペース・プロジェクション・アコ』『シフト』などは抜粋で上映しました。
メディア芸術祭シンポジウム用キーノートPDF

また、新美術館1Fの展示では、会期末の2月16日まで、『スペース・プロジェクション・アコ』と『イコンのためのプロジェクション』の資料が展示されています。グラフコンテや記録写真は、久万美術館や埼玉県立近代美術館・広島市現代美術館で展示されたものとほぼ同一ですが、今回は映像資料が充実しています。大型のモニターでは「せんい館」内部を固定で撮影した『スペース・プロジェクション・アコ』記録映像(15分)を上映し、小型のモニター二台でそれぞれ『アコ』上映素材と、当時の報道映像抜粋集を上映しています。この『アコ』上映素材は、今回が初公開です。若干説明を加えておくと、『アコ』は10台の35mm映写機と8台のスライドで構成されていたのですが、今回は10本ある35mmのうち2本(F1、R1)を上映しています。1本15分なので、2本で合計30分になります。35mmをHDテレシネしたのでかなり綺麗です。なかなか珍しい資料だと思うので、是非チェックしてみて下さい。
第17回文化庁メディア芸術祭開催概要

以下、展示場にて、若き日の自身の仕事を見つめる松本氏の図。
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