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2013年の3月にアンスティチュ・フランセで開催された「ビデオ・アートの誕生50周年 レ・ザンスタン・ビデオ」は、マルセイユのビデオアート上映組織である〈ザンスタン・ビデオ〉による、世界各国を巡回するイベントの日本版だった。この巡回は、日本のほかにも非欧米圏を中心として回っている。そしてこの11月、その総決算となるフェスティバル本体「26e Instants Vidéo 50 ans d’arts vidéo internationaux (1963-2013) 」が、マルセイユにて開催された。今回、私はここに日本のビデオアート史についてのレクチャー+抜粋上映を行うため招聘された(マイケル・ゴールドバーグ氏と共同)。作家としては、ビデオアーティストの河合政之氏と瀧健太郎氏も日本から招聘されている。ザンスタン・ビデオのスタッフからは、3月に東京でのイベントで会ったときに依頼されていたのだが、なかなか渡航準備に時間をかけられなかったうえに、プログラムの選定にも紆余曲折あって、とにかく出発直前は慌ただしかったのだが、一部の上映許諾に関わる事務連絡を瀧氏と分担して行うことで、日本を発つ直前に上映用データをネット経由で先方に送ることができた。いろいろと得るものが多い旅だったので、忘れないように、見たもの、考えたことについてメモしておきたい。

11月6日の朝、慌ただしく荷物をまとめて羽田空港に向かう。搭乗口で同じ便に乗ることになっていた河合氏と会う。河合氏やビデオアートセンター東京の瀧氏とは、イベントなどで一緒になる機会が今までに何度かあったので、ある程度、彼らのコンセプトやアプローチは理解しているつもりだったが、それでも私のなかでの理解は表面的なレベルにとどまっていたと思う。なので、この旅行のなかで、彼らの考え方やアプローチをかなり突っ込んだ部分まで聞いたり、意見交換する事ができたのは幸いだった。彼らのコンセプトやアプローチを確認することで、逆説的に曖昧だった自分の思考や役割が明確化された部分が沢山あったので、本当に感謝している。ひとまずここで河合氏とは、アムステルダムまでの11時間のフライトがあっという間に感じられるほど多岐にわたる話をした。アムステルダムのスキポール空港では5時間ほどの乗り換えだったが、空港に設置されていた奇妙なデザインチェアコーナーですぐに寝落ちした。そこからマルセイユまでのフライトでもひたすら寝たので、トータルで20時間近い移動も、あまり疲れなかった。そして現地時間の23時頃、マルセイユ・プロヴァンス空港に到着。空港まで迎えにきてくれたザンスタン・ビデオのスタッフであるコンスタンス氏と再会。そして、たまたま同時刻に到着していたギリシャの方と一緒に、私たちは彼女のワイルドな運転でマルセイユ市内に移動した。宿泊場所はヴィラ47というアーティスト向けのレジデンスの様な場所で、合宿っぽいがすこぶる快適。一足先に渡仏してインスタ設置作業を行っていた瀧氏とも再会。ひと心地ついてから寝る前にネットをしようと思ったら、さっそく迎えにきてもらった車にノートPCを忘れてきたことに気がつく。最近どうも忘れっぽい。

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