Michael Snow ‎– 3 Phases

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(Avatar / OHM éditions, 3CD)

マイケル・スノウの仕事は、「映画作家の描いた絵、ミュージシャンの作った彫刻、画家の映画、映像作家の音楽、彫刻家の絵、映画作家の彫刻」などと形容される。それは言い換えると、スノウの仕事においては、使用されるメディウムの慣習や形式といったものが逸脱的に使用される傾向があるということだ。しかし、CCMCに代表されるフリージャズ/フリーインプロのピアニストとしてのスノウは、割と典型の範囲内でピアノを演奏していたりするので、悪くはないのだが「純粋に音楽的な楽しみにおいてピアノを弾いているんだろう…」というふうに受け止めていた。マイケル・スノウと恩田晃とアラン・リクトという組み合わせにいまいち関心を持てず、当時作品を購入しなかった私が、今回のコンサートを聴きに行く理由。それは、自分の理解を確認するためなのかもしれない。

この三枚組の作品集のなかにも、やはりピアニストとしてのスノウが存在している。しかし、ここにはフリーインプロだけではなく、彼のルーツであろうブルースのカヴァーから、自身によって作曲された楽曲まで、さまざまな作品が三つのテーマに分けて録音されている。そのサウンドの中には、ピアノをめぐる慣習や形式といったものが多面的に浮かび上がっており、なかなか興味深い。

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