A Spell To Ward Off the Darkness | Blu-ray+DVD

astwotd

日本で [Plus Documents 2009-2013] が刊行されるのと時を同じくして、ベン・リバース&ベン・ラッセルの『闇をはらう呪文(A Spell To Ward Off the Darkness)』のBlu-ray+DVDがリリースされた(今のところ、イギリスのAmazonで簡単に購入できます)。

ブラックメタルをモチーフとし、第3部のライブパートをわざわざノルウェーのオスロで撮影したこの映画は、ベン・ラッセルのエスノグラフィー的視線と、ベン・リバースのスクリーン表層におけるフィクションとノンフィクションの混淆という、二人の特徴が結合した傑作である。日本語でこの映画が論じられたのは、この批評(結城秀勇「『闇をはらう呪文』ベン・リヴァース、ベン・ラッセル」)くらいしか思い浮かばないが、この映画の抱えているものはイメージの表層を超えて、さらに社会の深い部分にまで根を伸ばしている。三部に分けられた本作は、各部がそれぞれ「COMMUNE・SOLITUDE・BLACK METAL」というテーマを抱えている。何故90年代のノルウェーを中心として、反社会的音楽としてのブラックメタルが現実の放火事件や殺人事件を引き起こしながら拡散したのか、それが何故、近代以前の自然やコミューンの表象に結びつくのか、それによって二人のベンは何を批評したのか、その意味を考えてみるのも興味深いと思う。

この映画については過去に書いたので、詳細はそちらを参照してください。
イメージフォーラムフェスティバル 2014・Pプロ:闇をはらう呪文(A Spell to Ward off the Darkness)
「闇をはらう呪文(A Spell to Ward off the Darkness)」補遺

追記:監督たちの意向ではないと思うが、リージョン(Region-B)がかかっていて、私のプレーヤー(24p, 25p, 30p対応)では観られなかった。PCで観ることは可能だが、残念。この手の映画でリージョンがかかっているのは珍しい。

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