空気感

ところで今日は、太平洋戦争直前〜戦中に刊行されていた映画雑誌「文化映画」などをパラパラと読んでいた。年が進むにつれ、社会の空気は不自由になってゆくように思う。印象的だった表紙を並べてみよう。上から昭和13年8月号、昭和15年12月号、昭和16年1月号、昭和16年10月号、昭和17年3月号、昭和18年1月号。今村太平、飯島正、亀井文夫など、戦後において執筆・創作を続けてゆく著名な映画人の名前も並んでおり、戦中と戦後の連続性を強く感じる。そして、これは遠い昔の話ではない。

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2014年12月13日

2013年12月9日 特定秘密保護法成立、2014年7月1日 集団的自衛権行使容認 閣議決定と来て、もうこの流れは止まらないようだ。7月1日のかすかな諦めの感情は、確信を持った諦観に変わりつつある。2011年3月11日にはじまった、建前すらない、なんでもありになった私たちの社会の劣化が、政治の劣化をもたらしたことは自明だろう。

彼らが本当にやりたいことは、「重点政策集」p26の一番最後に、手短に明記されている。「憲法改正原案を国会に提出し、憲法改正のための国民投票を実施、憲法改正を目指します」とのことだ。ちなみに、その自民党の「日本国憲法改正草案」は以下の通り。彼らの目指す価値観を理解するために、目を通しておいてもいいだろう(特に、第九条、第十二条、第十三条、第十八条、第十九条、第二十一条、第二十四条、第六十六条、第九十八条、第九十九条、第百条、第百二条あたり)。
自民党「日本国憲法改正草案」

期日前投票は済ませてあるので、明日はニュースを見ずに過ごそうと思う。以前にも貼った気がするが、伊丹万作の文章を再び貼っておく。「基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた」とは、正にその通りである。これは、震災・原発事故以降の私たちの社会の当然の帰結だ。


伊丹万作「戦争責任者の問題」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/files/43873_23111.html

そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。
このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである。
そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。
それは少なくとも個人の尊厳の冒涜ぼうとく、すなわち自我の放棄であり人間性への裏切りである。また、悪を憤る精神の欠如であり、道徳的無感覚である。ひいては国民大衆、すなわち被支配階級全体に対する不忠である。
我々は、はからずも、いま政治的には一応解放された。しかしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの跳梁を許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久に救われるときはないであろう。

[ Plus Documents 2009-2013 ]

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・インタビュー|サイケデリック・エスノグラフィー(ベン・ラッセル)
・テクスト|Ghost of cinema(牧野貴)
・テクスト|曖昧な条件(田巻真寛)
・テクスト|映画の退屈な完成への反対 映画 EMBLEM に関して(葉山嶺)
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・+Screening Archives
・解説|Plus Documents 2009-2013 Selected Works

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(16mm, Silent, 11min, 2010)
・葉山嶺 – Emblem / Rei Hayama – Emblem
(16mm to HD video, Sound, 16min, 2012)
・ベン・ラッセル – Black and White Trypps Number Three / Ben Russell – Black and White Trypps Number Three
(35mm, Sound, 11min30sec, 2007)