ノイズ/パワーエレクトロニクスへの回帰

Hospital Productionsから2014年に6本組カセットテープとしてリリースされたVatican Shadowの『Death Is Unity With God』を、Modern Loveから2枚組LPとしてリリースすることによって、クラブミュージックとインダストリアルミュージックの文脈の重なり合う地点を示して見せたドミニクだが、その一方でPrurientの2015年の作品『Frozen Niagara Falls』は、前作と比較して、かなりハーシュノイズ/パワーエレクトロニクスの要素を取り戻した作品になっていた。このことから、ドミニクがVatican ShadowやExploring Jezebelと、Prurientの差別化を図っているという評価もできる。しかし、今年6月に開催された「Heavy Electronics III」の映像を見ていると、ドミニクは、クラブミュージックから、ハーシュノイズ/パワーエレクトロニクスへと回帰しつつあるのかもしれないと思えてきた。「Heavy Electronics」の第3回として位置づけられたイベントにおいて、あのGenocide Organと共演するということは、スタイルの使い分けで簡単に出来るようなことではないだろう。このフィードバックは、Vatican Shadowを始めとする他名義の音楽のなかにも、それなりに反映されてゆくのではないかと思う。

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